今日は、「ソーシャルアントレプレナーシップ」(社会的起業家精神)を総合的な探究の時間のテーマにしている札幌新陽高校で行ったコラボ授業について、2回に分けてお話ししたいと思います。
札幌新陽高校では、StartupBaseU18 for Schoolを高校1年生の後期に取り組んでいただいています。StartupBaseでは、起業家精神を育むというメインテーマでありながら、社会課題に特化したものではないので、このギャップをどうしたら埋まるのか?つまり、どうしたら社会問題に生徒が目を向けられるのか、他教材と組み合わせたりと、学校では色々な試行錯誤をされていました。
実は、同じ課題を私たちStartupBaseでも抱えていました。
まだ、学校の外や社会へ関心が広がっていなかったり、関心がなくても困り事インタビューするという行動ができる場合もあるのですが、何かしらの怖さがあったりすると、課題発見が本当に自分とお友達の中の「目に見えているもの」だけに限定されてしまうのです。
アイデアに良し悪しはないのだけども…
・学校に学食がないのをどうにかしたい!
・雨の日に髪が崩れるのをどうにかしたい!
・朝起きられないのをどうにかしたい!
これはStartupBaseU18 for Schoolで、頻出する困り事です。
そこで、新陽高校で今年StartupBaseの担当をしてくださっている山本先生が
JICA海外派遣事業でなんと2年間もケニアに行っていたということで、オリエンテーションとなる授業を一緒に組み立てました。
1限:山本先生がケニア2年間の暮らしで見てきた困り事と解決している人たち
2限:半径3メートルからその先へ社会課題に目を向けてマイテーマを設定しよう
山本先生からは具体的に
・水の課題(井戸が壊れる問題)と解決しようとしている日本企業SUNDAの紹介
・生理の貧困をバナナの皮でナプキンを開発しようとしている会社の紹介
・みんなが寄付した服は、実は売られている?!ミトゥンバ問題
の3つのケーススタディをお話しいただきました。
2年間のケニアで井戸水生活をしていた山本先生だから伝わるものが大きかったかと思います。お忙しい中、何度も何度も資料をアップデートされていて、当日の授業が本当に素晴らしかったです。
山本先生にお話しいただくのがベストながら、上記の3つの社会課題は、調べるとたくさん記事が出てきます。
課題だけ提示して、生徒さんに調べてもらうのもありな題材だと思います。
次回は、私が2限で担当した24の社会課題の中からマイテーマを選ぶについてお話しします。