生徒さんのプロジェクト事例<StartupBaseU18 for School>

生徒さんのプロジェクト事例<StartupBaseU18 for School>

墓参りタクシーや、耕作放棄地の問題解決などStartupBase U18から生まれた高校生のプロジェクトを紹介してきたが、今日は、今年3年目となる高校の先生に総合的な探究の時間に進めてもらっているStartupBaseU18 for Schoolからも高校生のプロジェクトを紹介したい。

この4チームは長崎南山高校の選抜チーム。

養殖事業者さんの魚網回収の課題について

課題発見が素晴らしい。実際に養殖事業者さんに話を聞いたそうで、魚網に海洋ゴミが絡まるという課題かと思いきや、養殖事業者さんが漁具が海に流れ出した時に回収できず加害側の課題について着目した点!
それを聞いて、純粋に、事業者さんがそこにどれくらい深刻な困り事と捉えているのか知りたいという好奇心が湧いた。
解決方法は、漁具の素材の話なので一朝一夕に実現できる話ではないが、
もしもう一歩アクションできるとしたら、この問題を定量的(頻度・金額・量など)に表す必要があるとアドバイス。
「どれくらいの頻度で漁具は破けたりするんですか?」
「漁具って、現在はどれくらい年間で費用がかかっているのですか?」などの質問で、定量データは得られる。
啓蒙活動をするための動画やWEBサイトを作るなどの活動をしてはどうか?と伝えた。

シングルマザーの就活支援

このチームも家族に困り事をヒアリングして起案。シングルマザーが正社員になかなかなれないという困り事を、パートやスポット仕事での仕事っぷりについてリファラル(周りの評価)を集めて、就活に役立ててもらうというもの。

このチームも課題の設定が素晴らしく、確実に困り事として顕在化していると思えた。
就活の時に自分ことを「しっかりしてます!」と言う人は少ないし、言えたとしても信頼されるかは別問題であるが、前職やパートでの周りの評価があったら信頼は増すだろう。このチームは、リファラル表(どんな推しポイントをもらうのか)プロトタイプが作れたら良かった。

1歳以下でも食べられる蜂蜜を開発

このチームも養蜂農家さんとお話しする中でアイデアが生まれたようだが、唯一、困りごとから生まれたアイデアではなかったので、「誰が困ってるのかな?」というところが見えてなかった。乳児を育てる中で、蜂蜜は避けるというのは特に無理はなかったからだ。
今回は、広島大学の養蜂関係の先生に連絡して、なかなか蜂蜜の中のボツリヌス菌は除去できないという結論だったらしい。
数日経って、カフェインレスコーヒーみたいに、毒素が抜ける蜂蜜ができれば市場ができるのかもしれないが、牡蠣も菌を除去する仕組みができたり、カフェインレスコーヒーを作る技術は大学でも研究されているので、いつかボツリヌス菌がどの蜂蜜も除去できる方法が確立されればそれはそれで意味があるのかも、と思った。

坂の多い長崎で高齢者のゴミ出しを支援

このチームは、課題は顕在化したものだが解決策として、「長崎新聞社と協業して朝の新聞配達の時間に配達員さんがゴミ出しお手伝い事業を付加サービスとして行う」という、提案型のアイデアを起案。

これはなぜか高校生から良く出てくる「別の事業者さんに提案する」というアイデア。
「自分たちはどう関わるのか?」がスッポリ抜け落ちてしまっているという案。
でもそんな正論を大人が言ったところで、自分たちがせっかく考えたアイデアが否定されたかのように感じてしまう。このチームは運良く(?!)長崎新聞社さんから「配達員も高齢なので難しい」と断られたらしい。
断られる経験も全て成果!!
正解らしいことを知ることはいいことだけど、それよりもよっぽど断れたり、試行錯誤したりするプロセスに学びはあるんだなあと教えてもらったチームでした。

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